三絃工房■三味線の製造・販売・修理

よくある質問

よくお問い合わせいただく質問をまとめてみました。

■三味線にはどんな種類があるのですか?
現在では細いものから、長唄・小唄・端唄・地唄・民謡・津軽の6種類が主流となっています。

■「細金」とはなんですか?
ホゾの内部に埋め込む9金もしくは18金の特殊な金具のことです。
一般的にホゾに金を入れた場合、他に使われる金具(福林・上駒)にも9金以上の素材を使うことが多くなります。

■三味線はすべて猫の皮を張るんですか?
長唄・小唄・端唄・地唄・民謡の舞台用もしくは高級な三味線の場合、四ツ(猫皮)を張ることが多いですが、津軽だけは舞台用、高級にかかわらず犬皮を張ります。
これは、津軽だけは撥で皮をたたきながら弾く為に、四ツでは耐久性に問題があるからです。

■三味線の棹の材質は何ですか?
一般的には花梨・紫檀・紅木の3種類に分類されますが、現在では紫檀は入手困難の為、花梨と紅木の2種類が主流です。
これ以外にも特殊な素材を使った三味線として、青黒檀・スネークウッド・リグナムバイタ材・白紅木なども極々少ない数ですが作られています。

■丸打胴と綾杉胴の違いはなんですか?
胴内部の形状の違いで、丸打胴は単純に胴の内部が丸くえぐられているのに対し、綾杉胴は内部四面に波状の幾何学模様が彫られている物で、この彫により音響効果を上げている胴のことです。
商品の価格に関しても、綾杉胴の方が良い素材を使う為、高額になります。

■胴の素材は何ですか?
現在では、99%以上が花梨材で出来ています。
木目の美しく出た物は高額で取引され、木目の流れた物や薄い物は、比較的安価で手に入れることが出来ます。
20年ほど前までは、胴の素材に柘植材や桑材などを使った物もありましたが、現在では製造されていません。

■象牙の糸巻きは、糸が止まらないと聞いたのですが本当ですか?
嘘です。
象牙の糸巻は数十種類ある糸巻の素材の中で一番仕込が難しく、正確に仕込む事が出来ない為に、一般的に象牙は止まらないといわれますが、きちんと仕込まれていれば、他の素材と比べても何ら問題なく糸は止まりますし、素材が固いので糸巻自体の耐久性もあります。

■三味線の糸にも種類はあるのですか?
糸を製作しているメーカーでは、富士糸・初音糸・常盤糸・寿糸などが有名ですが、使う三味線の種類によって、全て糸のサイズは変わってきます。
一番から三番までの糸のバランスで、三味線の音が劇的に変化する事もありますので、自分の好みのバランスを数多い糸の中から選び出すのも、三味線の楽しみ方のひとつです。

■いろいろな形の糸巻を見るのですが、何種類くらいあるのですか?
形状に関しては、面取・寿六・宇柄・宇柄面取の4種類が一般的です。
材質に関しては、縞黒檀・本黒檀・青黒檀・紅木無垢・紅木張り・アクリル・合成象牙・本象牙など色々な素材があります。

■カン張りとは何ですか?
胴に張る皮の張り方で、三味線は皮が強く張れているほどいい音が出る楽器なのですが、カン張りとはその皮が持っている強度の限界まで張り切った状態の事です。
舞台演奏などには向いていますが、必然的に皮が破ける可能性が高く、練習での演奏などの場合には寿命が短い為に不向きかもしれません。

■トチとは何ですか?
トチとは、木の表面に浮き出てくる模様のことです。
有名なものには、虎の毛並みのように出た「トラ目」そのトラ目をさらに細かく緻密にした「スダレトチ」などがあります。

■ホゾの形状は何種類くらいあるのでしょうかか?
安価なものから、平溝・一本溝・二段溝・段違い二段溝の4種類が一般的です。

■ホゾ金を入れると音が良くなると聞いたのですが、本当でしょうか?
この質問は私の個人的な判断によるお答えになりますが、ホゾ金を入れても音に変化は無いと思います。
もともとホゾ金の仕込は音響効果を上げるためのものではなく、より高級感を出す為や職人の腕の競い合いというような要素が多いです。
事実ホゾ金の仕込は数多くある仕込の中で一番難しい技術である事は間違いないのですが、音響効果という意味では、ホゾ金を入れたことによって鳴るようになった三味線を、私は見た事がありません。

■よく鳴る紅木三味線の条件とは何ですか?
見た目の美しさやトチ目などには関係なく、同じ種類の棹であれば、重く堅いことが良く鳴る三味線の条件だと思います。

■津軽三味線の一般的な棹の寸法を教えてください。
既製品の場合でも各メーカーによって多少の誤差はありますが、いわゆる規格サイズというものは、面幅1寸・張り1寸1分・重ね1寸1分5厘です。

■棹作りで一番難しい所はどこですか?
棹に関しては、ずばり「ホゾ」です。

その他三味線に関して分からないことがある場合は、お気軽にお問い合わせ下さい。

↑ PAGE TOP